北穂高岳2011年9月(第1部)


蝶ヶ岳で北アルプス&テント泊デビューを果たしたのもつかの間、その翌週には再び上高地に立っていました。行き先は北穂高岳。
そう、今回は「穂高デビュー」
もちろん穂高連邦がどういう場所なのかは事前に調べています。今回はテントで2泊。そして今回はちょっと食料計画を見直し、一番食材が重くなる夕食は山小屋の夕食を食べることで荷物の負担を軽減することにしました。
3日間ある中で涸沢にベースキャンプを張り、2日目に北穂高岳を往復、3日目は涸沢から下山という余裕を見た行程でした。





06時13分
松本駅です。これから松本電鉄新島々線&バスで上高地に向かいます。

今回は夜行バスの手配が間に合いませんでした。申し込み時点ですでに空席なし。
止むを得ず、前日仕事を終えた後、特急の終電で松本へ向かい松本市内のホテルに前泊、翌朝一番の電車・バスで上高地に向かうことに。
前夜に松本駅に到着した時、翌日の新島々線の始発を確認しておきます。時期によっては朝4時台の電車があるようですが、明日は6時31分が始発のようです。






08時34分
上高地到着。
今回の目的地は北穂高岳。一般登山道ではあるものの死亡事故も発生している穂高連邦ですから山岳保険に加入することにします。保険料1,000円を払って7日間の掛け捨て保険に入ります。

これで、事故っても大丈夫だ・・・ いやいや、違うだろ〜 違うだろ〜

「事故を起こさず元気に戻ってきて初めて登山成功なんだぞ!」

もう、北穂高岳アタックを目前にして軽く興奮しています。





08時48分
河童橋手前からみる穂高連邦がとても美しく見えます。梓川もエメラルドのような輝きでとても美しいです。先週来た時は時間が早かったせいか、ここまで美しい写真にはなりませんでした。
今日は涸沢までです。あの有名な涸沢です。あの広大なテント場て早くテント張りたいです。地図の標準時からすると午後一番には涸沢に到着できそうです。





09時35分
今日はとにかく空が綺麗です。抜けるような秋空。
梓川の右側には先週登った蝶ヶ岳の稜線が見えています。そう、まだ「先週」なんですよね。記念すべき北アルプス&テントデビュー。
恵まれた秋空のもと、まずは横尾に向けて梓川沿いを歩いて行きます。





10時45分
横尾に近づいてくると左側に屏風岩が見えるようになります。
先週は荒天のため気づかなかったのですが、今日は屏風岩がよく見えます。クライミングのメッカと聞いていますが、あんな崖を登って行ってしまうなんて本当にすごいですね。





10時48分
横尾に到着。
天候が違うだけでまるで別の場所のように思えてしまいます。
たくさんの登山者が休憩しています。さすが、北アルプスの交差点。そう、横尾からは穂高・涸沢方面、槍ヶ岳方面、蝶ヶ岳方面と様々な方面に登ることができます。その拠点となるのがまさにこの横尾と言ってもいいでしょう。
昨日は松本市内で前泊しましたが、どうせなら前日半休使って夕方までに横尾にきて横尾山荘で前泊すればよかったとふと思いました。ま、今後の選択肢として候補にあげておきましょう。
しばしの休憩の後、いよいよ涸沢に向けて出発します。





11時23分
横尾大橋を超えて涸沢に向かいます。
しばらくは沢沿いの道を歩いて行きます。意外にこの距離が長く感じます。時々下山してくる人とすれ違います。
「この時間だったら、北穂高岳から降りてきたのかな」なんて想像します。早く自分も北穂高岳に登りたいという気持ちがどんどん強くなります。






11時36分
やがて、道は登山道らしい登りになります。
先週登った蝶ヶ岳はどちらかというと木の根を階段状に登っていったのですが、涸沢へ向けての登りは岩を登っていく感覚がします。
徳沢〜蝶ヶ岳と比べると傾斜は緩いなと感じます。この時点では・・・ そう、この時点では。





11時48分
遥か彼方にとてつもなく存在感のある山頂が見えます。北穂高岳です。
残念ながら写真を撮った時点ではこれが北穂高岳だという認識がなかったのですが、後から地図などを見たり、情報収集した結果、ここから見えるのが北穂高岳だったんだと気づきました。3000m峰を間近でみるのは初めてです。というか明日は3000m峰に登るんです。いまだに実感が湧いてきません。





12時09分
本谷橋到着。
涸沢までのほぼ中間地点になり、休憩にはうってつけの場所です。
大勢の登山者が休憩しています。自分もザックを降ろして疲れた体を休めます。川のせせらぎを聞きながら秋晴れの穂高連邦の足元で休憩する。最高ですね。
さ、涸沢まではもうひと登りですから、気を引き締めて出発します。





13時22分
本谷橋から先は本格的な登りになります。結局、横尾から本谷橋は単なる前哨戦に過ぎなかったわけです。徐々にペースが落ちて行き、小休憩を挟んだり、さすがに名だたる穂高連邦の登山道だと実感します。そう簡単には登らせてくれないですね。
写真は涸沢の手前、最後の一踏ん張りになる場所です。周りの登山者もキツそうにしています。





13時41分
ついに涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐にたどり着きます。
涸沢と言っても広大であり、それぞれの小屋はお互いに涸沢の一番端に位置していますので、この時点でそれぞれの小屋に向けて分岐していくことになります。
今回は夕食のみを涸沢小屋でいただくことにしていますので、涸沢小屋方面へ向けて右側に登って行きます。





13時51分
涸沢到着。
話には聞いてきましたが、穂高連邦にこんな広大なキャンプ地があるというのが驚きです。周囲を穂高の峰々に囲まれてなんだか不思議な場所です。
万年雪があんなに沢山残っているのにびっくりです。先週の蝶ヶ岳のテント場に比べてテントの数に圧倒されます。
何もかもが初めてで新鮮でびっくりです。





14時29分
空いているスペースを見つけてテントを張ります。
張った後、テント受付小屋でテントの受付をします。ここ涸沢では受付をして支払いを済ませると番号がついたプラカードをくれますので、それをテントの見えるところに掲示しておきます。
さあ、これでベースキャンプの設営完了です。





14時51分
そして、涸沢小屋で夕食の受付をした後、テラスで生ジョッキを飲みます。
これが最高! 2300mの涸沢で飲む生ビールは格別です。景色だけでも十分なおつまみになります。





涸沢小屋から見下ろす涸沢のテント場です。テントの数が多いです。まあ、今日は土曜日だということもあるかもしれませんね。
反対側に見えるのが涸沢ヒュッテです。小屋の規模としては涸沢ヒュッテの方が大きいでしょうか。私はどちらかというとこじんまりした方が好きなので涸沢小屋を選びましたが、そこは人それぞれですね。

さて、夕食の時間まではテントで一眠りします。
気がつくと夕食の時間でしたので急いで小屋に向かいます。夕食をいただいたら再びテントに戻ってゆっくり過ごします。

いよいよ明日は北穂高岳へのアタックになります。
ベストなコンティションで挑めるように早めに就寝します。





06時22分
翌朝も抜けるような青空が広がっていました。テントでの目覚めがこんなに気持ち良いものだとは。先週は暴風雨で目が覚めたものですから、この違いは大変なものです。
もうこうなるとテンションMAXです。速攻で朝ごはんを調理して食べます。朝ごはんは喉の通りが良いものということで今日もラーメンにしています。
今日はテントの撤収など面倒なことはしなくてもいいです。ザックの中の余計なものは全部テントの中において行きます。





07時14分
そして、これから登る北穂高岳を見上げます。
初めての穂高、そして初めての3000m超。今からワクワクしてきます。同時に緊張感も走ります。色々情報収集はしてきましたが、やっぱり実際に登ってみないと分からないことが多いと思います。

さあ、登り口となる涸沢小屋ヘリポート横に向かいます。


記事は第2部へ続きます。

第2部はこちら



2011年9月24日〜25日


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