穂高の春2012(第2部)


初日は上高地から白出のコルまで一気に上がりました。荷物や体力の関係で実に10時間以上かけて到着しましたが、到着した瞬間そんな苦労は全て吹き飛んでしまいました。
 穂高岳山荘で十分な休息を取り、二日目はついに奥穂高岳へのアタックを開始します。





05時55分
 二日目の朝は抜けるような青空が広がっていました。
 朝食は弁当にしてもらっているので、出発前に弁当を受取ります。もちろん山頂で食べます。





05時58分
 まずは垂直に近い登りから始まります。
 結局、この部分が一番難しかったように思えます。





06時16分
 少し登っただけですが、もう山荘があんなに小さくなってしまいました。まさに直登。
 こうやって考えると、穂高岳山荘というのは本当にありがたい存在だと改めて感じます。





06時33分
 少し登ると、涸沢岳がよく見えるようになります。
 次は涸沢岳に登ってみようかな。





06時34分
 北穂もよく見えています。
 何だが、ここまで素晴らしい景色だと言葉が出てきません





06時49分
 そして槍ヶ岳。
 ちょっとカメラのピント合わせを間違えていたようですね。左手前の岩にピントが合ってしまってます。





06時55分
 そして、ついに奥穂高岳山頂を捉えることができました。目では見えているのですが、まだ距離はありそうです。





07時10分
 ジャンダルムが大きく見えてきました。
 すごいですね。この個性ある峰に登ってみたいものです。





07時15分
 そして・・・ついに奥穂高岳3190mに登頂しました。
 3,000m超の雪山の世界。感動的です。このために10時間以上かけて苦労して登ってきたかいがあったというものです。
 人は価値基準がそれぞれ異なるわけですが、私はこの景色のためならあらゆるものを捨てても良いくらいです。





この日は遠く富士山がよく見えました。手持ちのカメラの望遠レンズを最大にして撮影しました。さすが、この重量物をこんなところまで担ぎ上げてきたかいがありました。





考えてみたら富士山と北岳を除いて、ここより高いところはないんですよね。今自分はこうやって見る峰々よりも高いところにいるわけで。全てを見下ろす光景は違いますね。





前穂、紀美子平方面はこの稜線を進みます。重太郎新道を通って直接上高地に下山できるコースですが、この時期は大変危険ですので遠慮しておきます。





麓は春なんだというのが良くわかります。乗鞍岳もだいぶ雪が少なくなっていますね。

 さて、そうこうしているうちに下から登山者が登ってきました。そう、ずっと頂上を独り占めしていたんです。なので、頂上から少し離れた岩に腰掛けて、お弁当の朝食を食べます。
 3,000m超の山頂で食べるおにぎりは格別!最高! どんな五つ星のレストランで食べる食事よりもおいしいです。





08時00分
 さて、いつかはやってくる別れのとき。
 そろそろ山頂を後にしなければなりません。とても悲しくって体が動きません(っていうか動く気がない)。
 また来年のこの時期にに必ず来よう。そう決意して下山を開始することにします。





09時15分
 穂高岳山荘まで下りてきました。
 装備を入れ替え、まずは涸沢まで下ります。
 途中まではまじめに歩いて行きました。が、斜度が落ち着いてきたところで、この時期特有の下山方法で下ります。
 いわゆる「尻セード」そのまま滑り台を滑るように滑り降りるんです。
 これがまた楽しいです。本当によく滑るんです。おかげで相当時間の短縮となり、気がついたら涸沢の真ん中に居ました。

※確実に止まれる安全なところから滑っています。斜度がきついところでやるとバランスを崩したときに滑落状態になります。コントロールを失ってザイテンに激突することも考えられます。くれぐれも自己責任で。





10時52分
 そして最後に今回自分を優しく受け入れてくれた穂高の稜線に感謝をして、この神々しい世界を後にします。

最後まで読んでくださりありがとうございました。



2012年5月13日





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