穂高の春2012(第1部)


5月中旬。麓は初夏でも3000mの穂高はまだ冬です。
日本第三位の奥穂高岳3190m。この天上の世界に挑んできました。この5月12日から13日にかけて登頂しましたが、二日間とも良く晴れて、最高の登山となりました。





05時38分
 夜行バスを利用して早朝に上高地へ到着しました。0600時着の予定でしたが、予定よりずいぶん早く到着したようです。自分にとってはラッキーです。
 上高地はまだひんやりしていて、山の上の方は樹氷ができていました。観光客はだれもおらず、周りに居るのはほとんどが登山者でした。





07時41分
 徳沢を過ぎ横尾に近づいたあたりから山頂の雲が取れ始め、3000m峰が顔を出し始めます。





08時13分
 今日も横尾大橋を見上げながら休憩します。
 ここから先は完全な登山道になりますが、どこらへんで雪が出てくるかわかりません。見た感じかなり低域から雪が積もっているような気がします。
 今回は12本刃のアイゼンを持ってきています。そこら辺は心配ないのですが、どのタイミングで装着するか迷いますね。





09時00分
 雪は橋を渡って少しすすんだあたりから出始めました。さらに先へ行くと完全に登山道は雪で覆われていました。
 さすがは北アルプス。ま、それなりの高度にいるわけだから当たり前なんでしょうが・・・





09時44分
 本谷を過ぎた辺りから完全に雪に覆われるようになりました。ここで、アイゼンを装備します。アイゼンの刃がしっかり雪面に食い込んで安定感がありますね。
 ちなみに本日は厳冬期用の装備に加え、奥穂へ登るために補助でバイル、それに新たに導入したデジタル一眼レフを持参しているので、荷物がものすごく重いです。
 いつもより少しバテ気味です。ま、ジムでのトレーニングを怠ったツケが回ってきたという言い方もできますが





10時16分
 ここまで見ていただいてお分かりかと思いますが、この時期は冬ルートになっています。雪渓をそのまま歩いて行きます。
 しばらく進んで行くと分かれ道があります。涸沢方面は左に曲がって行きます。





10時33分
 非常に幅の広い雪渓を歩いて行きます。
 ただ、意外に斜度があるんですよね。この広い雪渓に惑わされて気付かないんです。
 奥には穂高連峰が見え始めてきました。荷物が重いせいで進むのが大変ゆっくりですので、どんどん先を超されます。そのついでに皆の装備を後ろから見ていたんですが、かなりガッツリとザックに詰め込んでいる方が多いですね。さすがです。





11時12分
 涸沢の景色が見え始めてきました。
 あともう少しです。体力的にもだいぶキツクなってきました。





12時15分
 涸沢に到着しました。
 涸沢が白いです。登山者だけかと思いきや、この涸沢カールでスキーをしている方々もいました。涸沢でスキー。凄くいいですね〜
 さて、ここで昼食のラーメンを自炊して食べます。本当は本谷あたりで早めのお昼にしようかと思ったのですが、何せ全てが雪の下だったので涸沢で食事にしました。





13時15分
 しばしの休憩の後、今日の宿泊予定である穂高岳山荘のある白出のコルに向けて登り始めます。
 斜度がきついです。この時間なので雪も崩れやすく、歩きにくいです。





14時29分
 ザイテングラート取付までやってきました。
 この時期はザイテンの近くを登って行きますが、ザイテンそのものは一部を除いて使いません。
 普段より重い荷物の重みに耐えながら、そしてトレーニングを怠っていた自分に嫌気を差しつつも、自分なりのペースでゆっくりと上がって行きます。





15時02分
 周りを見回すと、だいぶ登ってきたなと感じます。
 死ぬような思いをしながら登っていると、時々上の方からスキーで滑ってくる人たちがいて「いいな〜」と思ったりします。





15時22分
 さて、あまりにもゆっくり登っていたため、涸沢のこの部分は日が影ってしまいました。太陽のひかりが直接当たらなくなると、一気に雰囲気が変わりますね。今日は天候が良いのでまだましですが、これが吹雪になったりしたら大変です。
 それでも白出のコルの直前は、夕方の風が強く吹き付けてきてかなり心細かったです。





16時23分
 やっと白出のコルへ到着しました。そこには雲上の世界が広がっていました。もう、疲れが一気に吹き飛んでしまいました。さすが3,000mの世界。しばらく景色を眺めます・・・って書きたかったんですが、こんな時間なのでまずは小屋の受付を済ませる事にします。





16時25分
 本日、一番最後の宿泊者の到着です。
 受付を済ませて部屋に行き一息つきます。この小屋の「太陽のロビー」は下界では絶対に味わう事ができない最高の景色を堪能することができます。スカイツリーなんて問題外です。夕食後、この部屋で夕日が落ちて行くのを待ちます。





18時42分
 3,000mからの夕日です。あまりにも素晴らしくて、完全に沈むまで見とれていました。
 その後、また太陽のロビーに戻り、ビールを飲みながら書物を読み、明日に備えて就寝しました。



ここまで読んでいただいてありがとうございました。




2012年5月12日






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