穂高の春2013(第1部)


何と、今年の初登りがこの時期になってしまいました。
去年の記録を見たら、全く同じ日に入山していました。いや〜、偶然というか何と言うか。
 それでも雪の量は去年の方が多かったような気がします。今年は寒気の影響で「雪が溶けなかった」だけで積雪量としてはさほど多くはないのかもしれません。





07時37分
 この時間に上高地到着。
 前日は一日中雨が降ったようで登山者はおろか観光客もほとんどいません。

 この景色を見た瞬間、一気にテンションが上がってきました。そう、例えて言うならば3,000円クラスのユ○ンケルを一気飲みした感じです。

 全くをもって良く解らない例えですが、最後にこの景色を見たのは昨年の10月、紅葉の時季でしたので久々の風景に懐かしさを覚えながら歩き始めます。





07時52分
 横尾まではひたすら梓川沿いに歩いて行きますが、場所によってはまだこんなに雪が残っています。
 ただ5月の半ばですので、さすがにザックを背負って歩いていると暑くなってきます。歩き始めてすぐにシェルジャケットを脱いで長袖シャツ1枚になります。
 運動不足を身にしみて感じます。
 最近ジムに行ってないしな・・・
 仕事は事務だけど・・・

 ・・・

 ・・・





10時26分
 さて、さて、
 延々と続く平坦な道も、この横尾まで来ればおしまい。
 横尾から先はそれぞれ涸沢、槍沢、蝶ヶ岳へと進めますが、当然どちらへ行っても登りになります。今回は涸沢方面へ行きます。

 と、ここで重大な過ちに気付いたのでした。

 「サングラスを車の中に置いてきた」

 そう、この時期の穂高へ登った事のある方ならサングラスをかけないことが何を意味するのか十分にお分かりなはず。失明のリスクを背負いたくないので、横尾山荘の売店でサングラスを購入します。
 あ〜、予定外支出・・・
 今夜のビールはなしかな・・・





10時58分
 涸沢方面はこの横尾大橋を超えて行きます。
 今日は本当に人がいないので、こうやって橋の上で堂々と写真を撮る事ができます。

 自分、小心者なので橋のど真ん中に突っ立って「写真撮るからちょっと待ってろ」的な行動って出来ないんですよ・・・





12時17分
 実は今回、トレースを読み間違えてルートから外れてしまいました。どこでルートから外れたのか、帰るときも注意してチェックしたのですが結局分かりませんでした。
 そんなもんですから、大幅なタイムロスとなってしまいました。
 実際は正規のルートよりかなり下(渓谷側)を必死になって歩いてたんですね。おかしいとは思っていたのですが。

 いや〜、恥ずかしい☆





12時49分
 で、ちょっと登るとすぐにこんな風景になってしまいます。
 写真は夏ルートから外れて渓谷沿いに登って行く冬ルートの分岐点です(去年よりずいぶん手前で渓谷沿いのルートに分岐しているような気がします)。一度渓谷まで下りてから登って行きます。





13時26分
 本谷と涸沢の分岐点です。
 ここまで来ると距離的には半分を少し過ぎたくらいでしょうか。

 しっかし! ここからが長いんです。

 涸沢へは左側へ登って行きます。





14時41分
 先ほどの分岐を進んで行くと、最後に大きく右に曲がって行きます。

 このころになると皆疲労が現れ始めます。

 しかしそれを辛抱して進んで行くと・・・

 ついに穂高の峰々が出迎えてくれます。

 いや〜 美しい!!!





15時57分
 ついに本日宿泊する涸沢小屋へ到着しました。
 写真は涸沢小屋のテラスから撮影しています。

 本日の涸沢小屋の宿泊者は6、7名程度。
 それでも、ここに来るまでの疲労ゆえに食後すぐに寝ました。

 そ、寝るの大事です。

 「飲む」ことより大事です(笑)

 それでは、おやすみなさい ZZZ





04時55分
 日の出の光が穂高の峰々を真っ赤に染めるモルゲンロート・・・が少し収まったころ目が覚めました(泣)
 あわてて飛び出して撮影したのがこの写真・・・

 でも少しは雰囲気を感じ取る事が出来るでしょうか??

 さて、今日は稜線まで上がります。ガンバレ!ガンバレ!





06時55分
 さあ、出発です。
 ここからはアイゼンを装着します。
 目的地は穂高岳山荘。写真の中央にくぼんだ部分(コル)がありますがそこに山荘があります(この次期は半分雪で埋まっているので、涸沢からは見えませんが、夏の時期は山荘の屋根がはっきり見えます)。

 この時間ですのでまだ雪がしっかりしています。





07時28分
 徐々に高度を上げてきます。
 涸沢は標高約2,500m、穂高岳山荘は2,996mだったかな、ま、小屋の2階に上がれば3,000mになるわけで。今いるのは丁度その中間あたりの高度でしょうか。
 昨晩泊まった涸沢小屋はここからは見えませんが、向かい側の涸沢ヒュッテがあんなに小さくなってしまいました。





07時41分

 この時期は雪が柔らかくなって雪崩が発生しやすいです。よく見ると色々なところで亀裂ができており雪崩予備軍がたくさん待機してました。

 あ〜恐ろしや。

 写真は雪崩の跡。デブリともいいます。遠回りになったとしてもデブリは避けて行きます。





09時19分
 登れば登るほど斜度がついてきます。
 この写真は斜めにして撮った訳ではありません。リアルにこの斜度なんです。標高も3,000m間近です。
 奥穂高岳登頂が目的のため、12本刃のアイゼンを装備しています。なのでそうとう足が重いです。
 20歩進んで30秒くらい休憩してまた20歩進んでを繰り返します。





10時07分
 さあ、やっと穂高岳山荘に到着です。
 写真は涸沢岳。この反対側が奥穂高岳です

 山荘もまだ半分雪の中です。山荘の方は雪かきで大忙し。




 さて、ここで当初の予定を急遽変更する事にしました。

 当初の予定では明朝一番で奥穂高岳にアタック予定でしたが、アイスバンで危険な状態でありトレースもついていないとの情報でしたので一旦は登頂を断念しました。
 しかしながら、あくまでも今朝の話ですので、昼近い今なら違っているかもしれないと思い、今日中に行けるところまで登って、無理なら引返す事にしました。

 結果から言うとこの判断が正解でした。


記事は第2部に続きます。



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