冬の西穂(2014年1月)第1部

2014年の初登り
まさかの西穂高岳(主峰)登頂

今回はとても充実した2日間にすることができましたので、ブログは1日目と2日目に分けて書かせていただきます。





09時57分

ロープウェイの新穂高口到着。

なんだか楽しそうなので写真を一枚。観光客はみなここで写真を撮っていました。去年まではこのような飾りはなく、少し広い空間でアイゼンを装備したりするのにちょうど良かったのですが、今年はこのスペースに観光客が結構来るのでちょっと残念ですね・・・





10時16分

1日目はこんな感じで急に視界が悪くなったり雲が取れたりと激しい気象条件でした。

写真を撮った地点は出発してからわりとすぐの所(冬期ルート)なのですが、ここから稜線の気象条件が判断できます。で、今日は独標までは行けるかな?? という感じで何だか判断に迷う状況。多分稜線は凄く風が強いんだろうななんて想像します。

想像するだけでは何も変わらないので、とっとと先へ進んで行きます。





10時34分

今日は雪の状態がとても良いです。

しっかり締まっていてアイゼンがよく効きます。

この状態だと稜線もコンディションはいいだろうと予想します。なんていっても雪が崩れたりすると涙が出るほど大変なんですよね。とりわけピラミッドピークの手前やチャンピオンピーク(第4峰)の後の巻いて行く部分や主峰の頂上直下で雪質が悪いと泣きが入ります。





11時07分

西穂山荘着。

巨大な雪だるまがお出迎えしてくれます。

記憶が正しければ今回で9回目の山荘利用なのですが、あとどれくらいで山荘へ到着するのかがおおよそ分かるようになってきました。やはり、山荘が近くなると、とりわけ冬期ルートは直登なのでかなり辛いですが、逆にもうすぐ山荘に到着だと思うと気が楽になります。疲労感も全然違いますね。

ちなみに今日は途中で山荘のスタッフの方々とお会いしました。スタッフの方も私を覚えていてくれて、「あ〜、とうもお久しぶり!」ってな感じで挨拶してくれました。いや〜覚えていてくれたなんて感激です。





11時09分

巨大雪だるまの正面へ。

うん、迫力ありますね。さすがです。頭のバケツが風で飛ばされないか心配です。

そんな心配をよそに、山荘の中に入り受付を済ませます。

名物西穂ラーメンを食べて少し休憩します。「少し」と書きましたが休んでいるうちに寝てしまい実際はかなり長く休憩したのでした。





13時34分

登山を再開します。今日は独標か15時になった時点までにしておく事にします。

予想通り強風のためフェイスガートやゴーグル、インナーなど重装備にして登ります。

写真は山荘の裏手の丘を登ったところですが、この辺りから急に風が強くなります。結局、この2日間風はずっと吹き続けていました。





13時48分

風がとても強く雲の流れが激しいです。

一瞬で真っ白になったかと思えば、雲が開けて峰々が顔を出す事もあります。正直なところ、もう少し好天だろうと予想していたので若干の期待はずれでした。この時点では翌日の天候のことはまだ分からなかったので、明日もこんな状態だったら、今回は独標止まりだなと勝手に結論したのでした。





13時57分

西穂丸山到着。

丸山というのは一応山なんですが、個人的にはあまり山という感覚がないんですよね・・・

ご覧のように上空は青空、その下は厚い雲で覆われているという山特有の天候となっています。なので、自分がいるところは曇っているけどその先は日が射しているという下界ではあまり経験できない状態になっています。





13時57分

丸山よりこれから登って行く稜線を見上げます。

思ったよりハイマツ君たちが顔を出していますね。この稜線にいつも苦労するんです。長くて急な稜線。

ちなみに独標は雲の中です。この写真で見える一番上の場所からさらに先に登って行きます。今の時点ではもうあきらめたほうがいいのでは? と思うのですが、雲が切れると青空が広がったりするので全く読めない状況です。

とりあえず登る事にします。





14時26分

日が射してきたので振り返ってみると今までの稜線に日があたっています。

日が当たると暖かいです。

今日はインナーの上にかなり厚手のフリースを来てその上にいつものシェルジャケットを着ていますので、日が当たると暖かいのですが少し汗ばむ感じがあります。特に下りてくるときはやや暑かったですが、インナーもフリースもジャケットも性能が良いものをちょっと無理して買ったので、汗で濡れるということがありません。





14時33分

もうしばらく先へ登ると、稜線の雲が切れてこの先の峰々が姿を現しました。一瞬。そう、一瞬だけでそのあとすぐに雲の中になってしまいました。

この写真を撮った瞬間が今日の中では一番のコンディションでした。

再び雲で覆われましたが、この状況だと独標まではいけるだろうと思い雲の中へ向かって行きます。





14時35分

これがめざす西穂高岳独標。

こうやって見るとすぐ近くなのですが、ここからがまだ遠いんですね・・・





14時50分

今まで雲の中に入ったり雲が切れた青空が出たりしていたのですが、この時点で完全に雲の中に入ってしまったようです。本当は目の前に見えるはずの独標が見えません。

ここまで来れば頑張って独標に登頂できなくもないのですが、先ほどから厚い雲に覆われている事や、登ったとしても周囲が波の見えないのではあまり意味が無いし、明日もチャンスがあるので本日はこの時点で引返す事にします。

ここから下の稜線もどんな状況か分かりません。もしかして完全に雲の中かもしれません。

実は後で聞いた話ですが、この近くでわたしより先に行った方がいたのですが、その方は独標に登頂したそうです。このときの独標は雲の上だったそうで、それはそれで貴重な光景が見られたそうです。





15時06分

丸山の先の広い稜線まで下りると再び日が射すようになりました。

笠が岳方面は完全に雲が取れて先ほどの稜線と比べると別の日の写真でしょ〜、なんて思われるくらい別世界が広がっていました。

本当に忙しい天候ですね。





15時10分

で、目をこれから下りて行く方向に向けるとこんな感じです。

典型的な山の天気ですね。

それでも今自分のいるところは晴れているのですがから面白いですよね。

この後、無事に山荘に到着し、もう分かっているので部屋番号だけ聞いておいて食事まで仮眠する事にします。何せ、1時間くらいしか仮眠していないので。

部屋が同じになった方の話によると明日はよい天気になるとのことでした。

実際、どんな天候かはこの時は知るすべもなかったのですが、食後、期待しながら就寝します。



ここまでお読みいただきありがとうございました。

記事は第2部へ続きます。






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