鍋割山(2018年1月20日)


7年ぶりになる丹沢山塊の鍋割山。7年前は積雪直後に登ったため稜線は真っ白でした。今回は積雪はありませんでしたが、小丸尾根の登山道の再確認も兼ねて鍋割山を目的として登りました。
鍋割山荘の鍋焼きうどんは変わらない美味しさで、とりわけ寒さが際立った今日は熱々のうどんが身に沁みる美味しさでした。鍋焼きうどんを食べた登山者は皆感激の言葉を述べていました。





08時11分
小田急の渋沢駅から大倉行きのバスは比較的本数があります(夜は20時台まであります)。なので今日は多少ゆっくり来ました。言葉を変えれば「寝坊した」ということになりますね。
今日は下山の際にマイナールート扱いの小丸尾根を歩くので事前にGPSにルート設定しておきました。
さて、出発準備が整ったので、いざ鍋割山に向けて進んで行くことにします。大倉から鍋割山にいく公道には看板が設置されているのでどこから行けば良いか迷うことはありません。





08時21分
二俣の先までは林道が続きます。帰りもそうですが何となく上高地から横尾の道中を彷彿させられます。
高低差もほとんど無くどんどん進んで行きます。今日は土曜日ということもあり多くの登山者が歩いています。見ていると暑くてインナーを脱いでいる方が多く見受けられました。自分も最終的には冬用のTシャツ一枚になります。7年前に通った道ですが何となく覚えている部分もあって懐かしく感じます。7年前って何やっていたのかな、なんて思い出しながら淡々と林道を歩いて行きます。





09時04分
二俣まで来ました。ここから大倉尾根に上がっていく道もあるようですが、地図では破線になっており難路であることが予想されます。
橋が架かっていますが今日の水量であれば普通に川を超えて行けます。 この景色はよく覚えています。7年前と変わらないですね。





09時06分
二俣をすぎてすぐに小丸尾根への分岐が現れます。
遭難が多いルートなので通行の際は注意するよう警告がされています。前回登った時は積雪していましたが、遭難の危険があるような道ではなかったように記憶していましたが、それでも下山はこのルートを降りる予定ですので気をつけるようにします。





09時24分
いよいよ鍋割山に向けての本格的な登りが始まろうとする地点に、水の入ったペットボトルが大量に置かれています。これがあの有名な水のボランティア歩荷ですね。1.5リッターのものから、3リッター程度の大きなものまで様々です。わたしも1.5リッターのペットボトルを歩荷させていただくことにします。え?、もっとたくさん持てるだろうって? いや今日はザックが小さいので(言い訳)。





09時27分
登り始めは枯沢を直登して行きます。
ここに来るまでは平坦な道でしたのでハイペースで来たのですが、ここはらは一歩一歩を踏みしめて丁寧に登って行くことにします。しばらく冬山が続いたのでアイゼンがない状態が逆に違和感を感じてしまいます。





09時42分
ジグザグに続く登山道を見上げます。ああ〜、西穂の樹林帯だったら積雪で直登できたのに・・・ なんて思わなかったのですが、それでも登山者が歩きやすいように整備してくださることに感謝です。やっぱり周囲の登山者もペースが極端に落ちています。





09時45分
後沢乗越に到着しました。ここで鍋割山に続く尾根に合流します。ここを左に行くと最終的には寄に下山できます。今日はもちろん鍋割山に向かって右に登って行きます。
だいぶ気温が下がって来たのが肌で感じ取れます。それでもジャケットを着るほどではありませんのでそのままの姿で登ります。





09時55分
乗越から鍋割山までの尾根は特に難所があるわけはなく、淡々と登って行く道になります。この「淡々と」というのが一番しんどいわけですね。それでも雪山で鍛えられたせいか、次々と登山者を追い越して行きます。





10時35分
鍋割山荘到着。
体は熱いのですが周囲が寒いです。なので停滞すると一気に冷えてしまうでしょう。

ってわけで、鍋割山荘の鍋焼きうどん〜〜〜!!

はっきり言ってこれが目当てです(笑)
鍋焼きうどんを注文する人は受付に名前と人数を書いて呼ばれるのを待ちます。自分も名前を書いてワクワクしながら調理されるのを待ちます。





10時45分
鍋焼きうどんです!!
見てくださいこの具たくさんな鍋焼きうどんを! 下界の料理店と比べても遜色ない素晴らしさ! それが山頂で食べられるんですよ! 厳冬期の丹沢の山頂の小屋でこんな贅沢な鍋焼きうどんが食べれるというのは涙ものです。
ついでに缶ビールも購入しあっという間に食べてしまいました。本当に美味しかったです。周りの登山者からも「美味しい!」「生き返った!」と言った声が聞こえて来ます。





11時08分
鍋割山頂の道標です。
視界があまりよくありませんが、ここから見える標高の高い山はおそらく檜洞丸でしょう。予報だと週明けは南岸低気圧の接近に伴い関東圏でも大雪が予報されています。もしかしたらここから見える景色も一気に真っ白に雪化粧された稜線になるかもしれませんね。
7年前にここに来たときは、ここから上の標高は完全に雪に覆われていました。丹沢山から先は雪が深すぎてワカンを装備していても先に進めませんでした。
さて、鍋焼きうどんを食べて温まったことだし、本日の核心となる小丸尾根に向かうことにします。





11時29分
小丸到着。
鍋割山から塔ノ岳に続く鍋割山稜は途中、小丸と大丸という丘があります。看板がなければそのまま通り過ぎたであろう場所です。この少し先に小丸尾根への分岐点があります。
時間的の関係なのかあまり登山者とはすれ違いません。丹沢は表尾根や大倉尾根などメジャーな登山道はたくさんの人が行き来しますが少しマイナーなルートに足を踏み入れたとんたん極端に登山者の数が減るというのも特徴的ですね。





11時37分
小丸尾根への分岐に来ました。
先ほどの二俣側の分岐点と同様、遭難や道迷いの多い道なので注意するように警告されています。GPSデバイスで常に現在地を把握できますが、山での遭難は何が原因になるかは分かりませんので慎重さを欠かさないようにします。一度来たことがある道とはいえ多少の緊張感が走ります。





11時38分
少し見にくいですが小丸尾根とほぼ並行する形の大倉尾根が一番手前に見えています。登山地図を見ると小丸尾根の方が短距離で高度を下げることがわかります。つまり大倉尾根と比べると斜度はあることになり当然難易度も上がることになります。道迷いについては「大倉尾根に比べると」なのか、そもそも一般的に考える登山道として迷いやすい道なのかが分かりませんので、常に現在地を確認しながら降りて行くことにします。





12時02分
小丸尾根は稜線近くまで来ると斜度があるザレた急斜面になります。ですから大倉尾根や後沢乗越から鍋割山に登る道と比較すると難路かもしれません。ですが西丹沢など比較的登山者が少ない方面の道と比べる難路とは言い難いです。
確かに慣れない人であれば転倒して登山道から外れ沢に転げ落ちてしまい自力で動けなくなって遭難に至るということも想定できなくもありません。ザレ場の急斜面というのは慣れないと恐怖を感じるものです。





12時09分
こういった、ただっ広い場所は踏み跡も不明瞭でどちらへ進めばいいか迷ってしまいます。なんとなく踏み跡だと思って降りていったら実は違っていたなどということも珍しくありません。なので、登山地図と実際の山の形がリンクできるようでないとリスクが高くなるかもしれません。
実際に一部ですが左の森の中に向かって中途半端な踏み跡があり、これは危ないなと思う場所がありました。





12時23分
途中、登山道から大きく逸れる場所がありました。通常ならルートの再確認をするのですが、あえてロープが張ってあり指定された方向へ行くように指示されていましたし、明らかに整備されているので、ここは安心して指定された方向へ降りて行きます。
急斜面をジグザグに降りて行くようルート設定されており、新しくルートが付け替えられたのかなと思いながらおりて行きます。





12時33分
しばらくおりて行くと地図上のルートと合流しました。合流地点の看板をみると「看板設置ありがとうございます。新しい歩道が完成したので、お手数ですが、付け替えをお願いします」と書かれています。誰に対して書いているのか分かりませんが、これで新しいルートだったのだということが確信できました。
ただ、自分的には直登する旧ルートも残して選べるようにしてほしかったなと思うところです。

写真の場所から先は特に要注意箇所はなく、気がつくと二俣の合流地点まで来ていました。

今回は鍋割山の鍋焼きうどんを食べることと、小丸尾根の登山道を再確認することを目的に登った日帰り登山でしたが、目的は十分すぎるほど達成でき満足しています。週明けには関東で雪が予報されておりいよいよ丹沢山塊も雪化粧するかもしれません。楽しみです。




2018年1月20日




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