丹沢表尾根縦走2017年12月2日


06時50分
蓑毛バス停到着。
ヤビツ峠まで運行するバスは午前中は2便しかありません。対して蓑毛行きは頻繁に運行されています。蓑毛からヤビツ峠まで登山道を歩いても1時間程度なので混雑するヤビツ峠行きのバスを待つより、歩いてしまったほうがいいです。準備運動にもなるし一石二鳥です。
そんなわけで、今日は 6時35分発の蓑毛行きに乗ります(ヤビツ峠行きは7時35分までない)。
蓑毛バス停にはトイレもありますので文句なしです。
準備を済ませて、まずはヤビツ峠まで歩きます。






07時07分
ここまで歩くとやっと登山道になります。
ここに来るまでは私道を歩くのですが斜度が半端なく、アスファルトだからってナメてかかるとすぐに息が上がってしまいます。むしろここに来るまでが一番大変だと思います。

木橋を渡ると登山道になりますが、渡ってすぐのところに「崩落箇所があり危険なので注意してください」と行った趣旨の警告がされています。ただ見たところこの看板自体が古く、疑問に思ってはいました。で、実際に歩いて行くと、なるほど崩落跡と思われる場所がありますが、普通に歩いていけます。というかマイナールートなんてこの程度の崩落は当たり前でしょ!っていうレベル。混乱を避けるためにもこの看板は撤去したほうが良いと思います。





07時44分
つい先週、西穂高岳の稜線で膝までのラッセルをしながら下山したばかりなのですが、ここは季節が逆戻りしています。秋の光景ですね。
先ほどの木橋から先は急な斜度はなく、想像以上に楽に登って行くことができます。落ち葉を踏みしめながら歩くこの感覚はまさに里山そのものですね。





07時50分
ヤビツ峠到着。
台数は少ないですが駐車場もあり、車で来ている登山者が何組か準備をしていました。ヤビツ峠は登山者以外にもサイクリング関係の方の拠点にもなっているようです。色々なカテゴリの方がそれぞれに集まっています。
さて、ヤビツ峠から先は再び道路沿いを歩いて行きます。





08時09分
しばらく車道を歩いて行くと富士見橋という橋を渡ります。以前は富士見山荘という小屋があったのですが、今回きたら小屋は撤去されていて跡形も無くなっていました。
ここから左に曲がって登山道に入って行きます。
冬山の遭難を絶とうという看板が設置されています。降雪直後は塔ノ岳まで10時間以上かかる場合があるとも聞いています。実際に5年前に3回積雪期に登りましたがその内の1回は主稜線は雪が深すぎてワカンでも丹沢山から先は困難でした。
この看板をそのまま新穂高ロープウェイ終点の登山口に設置したいですね。





08時39分
二ノ塔は主稜線への前衛ですから比較的キツイ登りが続きます。
今日は天気予報では概ね晴れと聞いていたのですが丹沢表尾根は完全にガスの中でした。歩いているときは良いのですが少しでも停滞すると寒いです。それもそのはずもう12月ですからね。





08時54分
二ノ塔登頂。
残念ながらこれが本日のベストショットです。一瞬ですが富士山も見えたので、このあとガスが抜けて来るのかと思いましたが、その逆でどんどんガスが濃くなってしまい全く視界がなくなってしまいました。リベンジを誓ったのはいうまでもありません。
レイヤードにして着ていましたが、ここにきてシェルジャケットも脱ぎ一番薄い状態になります。





09時10分
三ノ塔登頂。
二ノ塔から三ノ塔まではすぐです。普段ならここから塔ノ岳から伸びる大倉尾根やこれから歩いて行く表尾根が一望できるのですが今日は何も見えません。なので三ノ塔の避難小屋を写真に収めます。
ゆっくり休めるコンディションではなかったので立ち休憩のみにしてすぐに先に進んで行くことにします。





09時12分
三ノ塔からしばらくはなだらかな稜線を歩きます。と言ってもご覧のような状況ですが。
冬山に行くのであれば最初からそのような装備にしていますので低温対策はできていますが、今日はまさかこのような状況だとは思っていなかったので、はっきり言って寒いです。もちろん防寒対策はしていますが想定よりも厳しい環境でした。





09時23分
三ノ塔から次の烏尾山に向けては急な下りになっています。5年前と比べると階段が設置されていて大分整備されていますが、それでも一部クサリが設置されていて危険な場所なんだと改めて認識させられます。
年が変わって積雪期に入ると雪で凍結しますので軽アイゼンがないと困難な道のりになります。





09時34分
烏尾山登頂。
ここも本来なら稜線の眺めが最高なのですが今日は何も見えません。
椅子に座って少し長めの休憩をします。それでも体が冷えてきてしまうのであまり長時間留まることはできません。






09時50分
写真ではわかりずらいかもしれませんが霧氷がとても綺麗です。霧氷ができるということは氷点下だということですね。寒いわけです。
さて、次の行者ケ岳に近づくと再びキツイ登りになります。表尾根で一番危険な箇所に近づこうとしています。





09時57分
行者ケ岳登頂。
表尾根の他の山頂と比べると全くスペースがなく休憩するような場所はありません。当然ながら写真を撮ったら直ぐに先へ進みます。
行者ケ岳から先は地図でも危険な場所であることが示されています。檜洞丸〜犬越路の稜線ほどではありませんがそれでも転倒なんかしたら大変な騒ぎになってしまいます。





10時05分
岩場を下っていきます。
写真で見るよりも実際は寝ていて、鎖を使って前向きに下りていけば何の問題もないです。こういう場所に慣れていない場合は少し苦戦するかもしれませんね。岩場は何箇所かあるのですが、1箇所だけ岩の表面がツルツルしていて少々手こずった場所がありました。





10時08分
さて、連続する岩場を切り抜けると今度は新大日に向けてヤセ尾根を登って行きます。
ここは遠巻きに見るとよくわかるのですが、ルートが完全に崩落していて厳重な土台の上に階段が設置されています。階段が終わると今度はザレた急登が待っています。ペース配分がいまいち分からないのでここはゆっくりと登って行くことにします。





10時30分
新大日登頂。
行者ケ岳から標高にして約200m上がってきているので結構疲れています。
ベンチに腰かけて休憩します。標高が高くなっているので停滞時の冷え込みも一段と激しくなっています。軽く水分補給をして冷えないうちに出発します。






10時51分
最後に来たのが5年前なので鮮明に覚えていないのですが、稜線を右に巻いて行くこの階段はなかったなように記憶しています。わざわざこうやって道を作っているということは稜線の崩落が激しいからでしょうね。
次来た時には稜線の崩落状況なんても見てみようかと思います。





11時04分
山頂直下の急登に差し掛かりました。蓑毛を出発してから実に4時間。さあ、最後の仕上げです。丹沢特有の岩混じりの道で、斜度こそありますが特に技術的な難しさはありません。ゆっくり上り詰めて行きます。





11時14分
塔ノ岳登頂。
今日は土曜日ですから大勢の登山者が山頂で休憩しています。
やはり大倉方面から登って来たのかもしれません。表尾根を縦走して来た人は人数的にはそんなに多くなかったので、ここにいる人の大部分は大倉尾根とか鍋割山方面から来たんでしょうね。
ここで昼食をとりますが、なんせ寒い!絶え間なく吹き付ける風が体温を奪って行きます。もちろん厚手のフリースをインナーで着込んでいるのですがそれをはるかにしのぐ寒さで震えながら急いで食事を食べます。





11時21分
一瞬ですが雲が抜けて主稜線が見えて来ました。蛭ヶ岳山頂はちょうど雲の中に入ってしまっています。急げば1日で主稜線を踏破できると思いますが、交通機関の関係で稜線一泊が妥当でしょうか。逆に西丹沢から大倉に向けて歩けば大倉は平日だと夜9時台、週末でも夜8時台までバスがありますから可能かもしれません。今の時期は日が短いので最後の樹林帯はヘッドライトになってしまうから、来春にでも考えてみましょう。






12時52分
最後は大倉尾根をひたすら下りて行きます。最初の方はたくさんの登山者とすれ違いましたが、しばらくすると登ってくる人が誰もいなくなりました。それもそのはず皆日帰りでしょうからこの時間に登っていたら間に合わないですからね。
駒止茶屋を過ぎてしばらく下りたあたり標高にすると800m前後でしょうか。再び季節は逆戻りして紅葉が美しくなっています。蓑毛から登ってくるときも800m前後で紅葉が綺麗でしたから、この標高が今見頃なのかもしれません。
あとは大倉登山口まで淡々と下りて行きます。

さて、今回は久々の丹沢表尾根縦走でした。しかしながら低気圧の影響により丹沢山塊は厚い雲で覆われ全くの視界なし。実際奥秩父など他の山塊は天候に恵まれたとのことでした。

はい、リベンジ決定!

年内にもう一度行くことにします。



2017年12月2日


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